宿泊客4.8%増、351万人 外国人は2桁の大幅増
秋田県観光文化スポーツ部観光戦略課が公表した「平成30年秋田県観光統計」によると、同県の同年1~12月の「観光地点等入込客数」(延べ人数)は3448万4千人で、前年比3.6%増加(120万2千人増)した。また延べ宿泊者数は350万5千人で、同4.8%増(15万9千人増)。外国人延べ宿泊者数は12万3千人で、同17.9%増加(1万9千人増)した。
入込客数は、観光地点260、行催事・イベント145の計405地点の客数を集計したもの。前年からの増加について同県は「道の駅ふたついのリニューアル(51万人増)や、男鹿市複合観光施設オガーレのオープン(39万人増)が大きな要因」としている。なお、観光地点は前年から1地点増加している。
述べ宿泊客数は4.8%増と、入込客数を超す伸び率を示した。このうち県内客は92万5千人で、同0.2%増。県外客は247万9千人で、同8.5%増。県内客より県外客の方が大きく増えている。宿泊客数増加の割合は、東北6県では青森県、福島県に続く3位だった。
外国人延べ宿泊客数は10%以上の2桁増と大きく増加した。ただ、増加の割合は東北6県中の6位にとどまった。国籍別では、内訳が公表されている従業者数10人以上の施設を見ると、台湾が4万9960人、同17.9%増、中国が1万1800人、同39.8%増と大きく増加した。韓国は9570人、同21.2%減と減少した。
観光消費額は約1120億円、前年比2.7%増と推計。このうち日本人は約1060億円で、うち宿泊客が約683億円、日帰り客が約378億円となっている。宿泊客は入込客数、消費単価とも前年から増加し、観光消費額も増加。日帰り客は入込客数が減少し、消費額も減少した。訪日外国人の消費額は約60億円。
調査では、観光客の満足度についても「全体」「宿泊」「接客」「情報提供」「アクセス」の5項目で聞いている。「満足」「やや満足」「やや不満」「不満」の四つの選択肢で聞いたところ、全ての項目で満足とやや満足の合計が約8割を占めた。
特に宿泊で満足の割合が他の項目に比べて高く、やや満足と合わせると88.0%と約9割を占めた。満足のみでも50.8%と半数以上を占めた。
一方、情報提供とアクセスでやや不満、不満の割合が比較的高くなっている。